30代終活は早すぎる?終活をするメリットとやるべきことを解説!
お葬式コラム
終活について相談したい!よくあるお悩みとおすすめの相談先を解説
「終活を始めたいけれど、何をしていいのかわからない」「財産や相続をどうすればいいかわからない」終活に関するこんな悩みや疑問を持っているのであれば、まずは専門家に相談するのがおすすめです。とはいえ、終活を扱う専門家は弁護士やファイナンシャルプランナー・民間相談窓口・行政など多岐にわたるので、「誰に相談するのが正解なの?」という疑問も生じますよね。そこでこの記事では、終活に関する悩み別の適切な相談先を解説します。
終活とは?取り組むべき理由と準備すべきこと
終活とは?取り組むべき理由は?
終活とは、人生の最終段階を迎えるにあたって、自分の生き方や死後の事柄について整理し、準備する活動のことを指します。自分自身や家族のために生前から具体的な準備をすることで、残された時間をより豊かに過ごすことが目的です。
終活をはじめるタイミングは?
終活を始めるタイミングは人それぞれですが、一般的には50代から60代にかけて始める人が多いようです。また、定年退職後や子供が独立した後など、人生の大きな節目を迎えたタイミングで始める人もいます。とはいえ、年齢にこだわらず、自分の健康状態や家族構成など、個々の状況に応じてタイミングを見計らうことが重要です。
終活で準備すべきこと
身辺整理
身辺整理の目的は、自分自身が過ごしやすい環境を整えるとともに、死後に家族が物の整理に困らないようにすることです。長年使っていない物やもう必要ない物を処分したり、貴重品や重要書類を整理したり、必要な物を整理整頓しましょう。
財産の把握と管理
財産の把握と管理は、遺産相続に備えて財産を明確にし、その管理方法を整えることです。不動産・預貯金・株式・保険など、所有する財産を一覧にまとめて財産目録を作成したり、遺言書の作成や生前贈与などの相続税対策を考えたりしましょう。
医療・介護に関する希望を整理
医療・介護に関する希望を整理する目的は、万が一の際に自分の意思が反映されるようにすることです。延命治療や緩和ケアに関する希望を文書化しておいたり、介護が必要になったときに自宅介護か施設介護かなど、自分の希望する介護の形を家族に伝えておいたりします。
葬儀・お墓などの死後の希望の整理
自分がどのような形で葬儀を行ってほしいか、お墓をどうしたいかなど、死後の希望を整理しておくことも重要です。例えば、葬儀の形式や規模・参列者などの希望を明確にしておいたり、墓地の購入や、どのような形でお墓を残したいかを決めておいたりすると良いでしょう。
エンディングノート・遺言書の作成
エンディングノートや遺言書は、自分の意思や希望を具体的に書き記すためのものです。エンディングノートには、自分の生い立ちや趣味・感謝の言葉など、遺族へのメッセージを記すのが一般的です。また、法的に有効な遺言書を作成しておくことで、財産分与や特定の遺産の処理方法を明確にできます。
終活のよくある悩み6選!悩み別の相談先を解説!
1. 何をすべきかわからない……終活についてざっくばらんに相談したい
「終活が重要なのはわかっているけれど、具体的に何をすべきかわからない」「終活を始めたいけれど、まずは何をすべきかわからない」といった場合は、終活についてざっくばらんに相談できる窓口を尋ねてみましょう。以下のような窓口があります。
1.【民間の終活相談窓口】
●概要・費用
民間の終活相談窓口は、主にNPO法人や一般社団法人、終活専門のコンサルタントが提供するサービスです。初回相談は無料のところが多いですが、具体的なサポートや継続的な相談には費用がかかることがあります。費用は1時間あたり数千円から数万円程度です。
●メリット
経験豊富で専門的な知識を持った相談員が個別の状況に合わせたアドバイスを提供してくれます。また、民間ならではの柔軟な対応が可能です。
●デメリット
窓口によって費用やサービス内容が異なったり、相談員の質にばらつきがあったりすることがあります。
2.【行政の相談窓口】
●概要・費用
市区町村の福祉課や地域包括支援センターでは、無料の相談窓口が設けられています。予約制の場合が多いので、事前に問い合わせてみましょう。
●メリット
公的機関による信頼性の高い情報を提供してもらえるというメリットがあります。費用がかからない点も魅力です。
●デメリット
民間の相談窓口に比べて相談できる範囲が限られることがあり、専門的なアドバイスが必要な場合には対応できないことがあります。
3.【終活のセミナーやイベント】
●概要・費用
地域のコミュニティセンターや公民館・民間企業が主催する終活セミナーやイベントもあります。参加費は無料から有料(数千円程度)までさまざまです。
●メリット
多くの情報を一度に得られるため、終活全般について幅広く理解できます。他の参加者との情報交換ができるのも良いところ。同じような状況の人と知り合い、情報を共有したり交流したりすることで、心の安心感も得られるでしょう。また、最近はオンラインで参加できるイベントも増えてきているので、気軽に参加できます。
●デメリット
個別の相談には対応していないことが多いので、自分に必要な情報だけを得ることが難しい場合があります。
2. 家財道具や物品の断捨離は誰に頼めばいい?
終活を進める中で家財道具や不用品を断捨離したり処分したりする際は、以下の方法がおすすめです。
1.【片付けコンサルタントや断捨離アドバイザー】
●概要・費用
片付けコンサルタントや断捨離アドバイザーといった専門の資格を持つプロが、自宅を訪問して片付けのアドバイスを提供してくれるサービスがあります。費用は1時間あたり数千円から数万円です。
●メリット
専門的な知識を持つプロが相談者一人ひとりに合った具体的なアドバイスをしてくれるので、効率的に断捨離が進められます。
●デメリット
費用が高額になる場合があり、継続的なサポートが必要な場合は予算がかさむことがあります。
2. 【不用品や生前整理の代行業者】
●概要・費用
家財道具や不用品の処分、生前整理を代行する業者もいます。費用は処分量や内容によりますが、3万円から30万円程度が一般的です。
●メリット
自分では難しい大規模な片付けや処分をプロに任せることができるので、時間と労力を大幅に節約できます。自分で重いものを動かしたり持ったりするのが大変な方や、自分で行う時間がない方におすすめです。
●デメリット
業者によってかかる費用もサービスの内容や質も異なります。依頼した業者によって費用が高額になることもあるので、業者選びには慎重になる必要があります。また、信頼できる業者を選ばないとトラブルになる可能性もあります。
3. 財産の把握・整理や相続など終活のお金について相談したい
財産の把握や整理・相続など、お金や財産に関する相談をしたい場合は、以下のような方法があります。
1. 【弁護士】
●概要・費用
法律事務所では、相続や遺産分割に関する相談を受け付けています。初回相談は無料のこともありますが、以降の相談には1時間あたり1万円から5万円程度かかるのが一般的です。
●メリット
財産や相続に関する事柄は、何かとトラブルになりやすいものです。弁護士に相談すれば法律に基づいた専門的なアドバイスがもらえるので、トラブルを防ぎやすくなります。
●デメリット
費用が高額になることもあり、人によっては気軽に相談できないと感じるかもしれません。
2. 【税理士】
●概要・費用
税理士事務所でも相続税対策や財産整理の相談ができます。費用は1時間あたり数千円から数万円程度です。
●メリット
税務に関する専門知識を持つ税理士が、最適な節税対策を提案してくれます。
●デメリット
税務以外の相談には対応できないことがあるため、複合的な相談が必要な場合には別途他の専門家との連携が必要です。
3. 【司法書士】
●概要・費用
司法書士事務所では、不動産の名義変更や遺言書の作成支援が受けられます。費用は1件あたり数万円から十数万円です。
●メリット
不動産の名義変更や登記に関する手続きをスムーズに進めることができます。
●デメリット
法律的なアドバイスは限られるため、複雑な相続問題には対応しきれない場合があります。
4. 【銀行】
●概要・費用
銀行の信託部門でも財産管理や相続相談ができます。費用は無料の相談もありますが、具体的なサービスには手数料がかかるのが一般的です。
●メリット
信頼性が高く、財産管理や運用に関するアドバイスを受けられます。
●デメリット
銀行の提供するサービスに限られるため、総合的な終活の相談には向かない場合があります。
5. 【ファイナンシャルプランナー】
●概要・費用
ファイナンシャルプランナーの相談窓口では、財務計画の専門家による資産運用や相続対策のアドバイスが受けられます。費用は1時間あたり5千円から1万円程です。
●メリット
個別の財産状況に応じた具体的なアドバイスを受けられるので、長期的な資産運用計画を立てることができます。
●デメリット
法律的なアドバイスや具体的な手続きには対応できないため、必要に応じて他の専門家と連携する必要があります。
4. 病気やケガになった際の医療や介護について相談したい
年齢を重ねていくと病気やケガのリスクが増えるので、万一の際の医療や介護について相談したいと考えるようになる人が多いかと思います。そんな方は以下の相談窓口を利用してみてください。
1. 【お住まいの地域の医療・介護機関】
●概要・費用
地域の病院や介護施設では、医療や介護に関する相談を受け付けているところがあります。相談は無料の場合が多いですが、診察料や相談料がかかることもあります。
●メリット
地域の医療・介護事情に詳しい専門家から具体的なアドバイスを受けられます。現在何らかの病気で通院・入院している方などは、一度相談してみると良いでしょう。
●デメリット
病院や施設の混雑状況によっては、すぐに相談できない場合があります。
2. 【地域包括支援センター】
●概要・費用
市区町村が運営する地域包括支援センターで、介護や医療・健康・生活に関する総合的な相談ができます。相談は無料で、65歳以上の高齢者とその家族が利用可能です。
●メリット
公的機関のため信頼性が高く、介護保険の申請や利用方法など、具体的な手続きについてサポートしてくれます。
●デメリット
専門的な医療相談には対応していないことがあり、別途医療機関への相談が必要です。
3.【行政の相談窓口】
●概要・費用
市区町村の福祉課や保健所で、医療や介護に関する相談ができます。相談は無料です。
●メリット
公的機関による信頼性の高い情報提供が受けられます。
●デメリット
相談できる範囲が限られるため、専門的なアドバイスが必要な場合には対応できないことがあります。
5. 葬儀やお墓の準備・契約について準備をしておきたい
自分の葬儀やお墓の準備・契約をしておきたいという人は、以下の窓口に相談してみましょう。
1. 【葬祭業者・互助会】
●概要・費用
葬祭業者は葬儀の全般を取り仕切る業者で、互助会は生前に加入しておくことで割引や特典を受けられるサービスです。費用は規模や内容によりますが、葬儀全体で数十万円から数百万円かかることがあります。互助会の会費は月々数千円程度です。
●メリット
プロが全てを取り仕切るため、遺族の負担が軽減されます。互助会に加入しておけば、費用の一部が事前に準備できるため安心です。
●デメリット
業者によって高額な費用がかかる場合があります。また、サービス内容にばらつきがあります。業者選びの際は複数会社を比較するなど慎重になることが大事です。また、自分に必要なサービスをしっかり見極めて契約するようにしましょう。
2. 【家族の菩提寺や霊園】
●概要・費用
家族の菩提寺や霊園に依頼する場合、既存のお墓がある場合はその維持管理費用や改修費用がかかります。新規でお墓を建てる場合は、土地の購入費用や墓石代が必要です。費用は場所によっても規模によっても大きく異なり、数十万円から数百万円程度になります。
●メリット
伝統的な形式で葬儀や埋葬が行えるため、家族や親族の希望に沿った形で進められます。また、宗教的なサポートが受けられます。
●デメリット
費用が高額になることがあります。また、菩提寺や霊園の立地条件によってはアクセスが不便な場合があります。
6. 遺言書の書き方や注意点を知りたい
終活において遺言書の作成はとても重要です。遺言書の書き方を知りたい場合は、以下の窓口に相談しましょう。
1.【弁護士】
●概要・費用
弁護士事務所では、遺言書の作成や相続問題に関する法律相談を行っています。初回相談は無料の場合もありますが、以降の相談は1時間あたり1万円から5万円程度です。遺言書の作成費用は10万円から20万円程度です。
●メリット
弁護士に相談することで、法律に基づいた専門的なアドバイスが受けられ、遺言書の法的有効性を確保できます。相続トラブル防止につながるので、心配がある方にはおすすめです。また、万一トラブルが生じた際にも、本人の代理として交渉や裁判などの対処が可能なのもメリットです。
●デメリット
場合によっては費用が高額になったり、手続きが複雑になったりする場合があります。
2. 【司法書士】
●概要・費用
司法書士事務所でも不動産の名義変更や相続登記の手続き・遺言書の作成支援などを行っています。相談料は1時間あたり数千円から数万円程度で、相続登記の費用は7万円から10万円ほど、遺言書の作成費用は5万円から10万円ほどです。
●メリット
不動産の名義変更や登記に関する手続きをスムーズに進めることができます。弁護士よりも費用が抑えられるのもメリットです。
●デメリット
法律的なアドバイスは限られるため、複雑な相続問題には対応しきれない場合があります。
3. 【行政書士】
●概要・費用
行政書士事務所でも、遺言書の作成や相続手続きの支援を行っています。相談料は1時間あたり数千円から1万円程度で、遺言書の作成費用は10万円から15万円ほど、相続手続きの費用は5万円から10万円ほどです。
●メリット
遺言書の形式や内容についてアドバイスを受けられ、手続きがスムーズに進められます。費用が比較的安価です。
●デメリット
法的な争いになった場合の対応には限界があり、弁護士のサポートが必要になる場合があります。
4. 【信託銀行】
●概要・費用
信託銀行の遺言信託サービスは、遺言書の保管や執行業務を行なっています。費用は初回相談無料、遺言書の保管費用は年間数千円から数万円、執行費用は相続財産の1%から2%程度が一般的です。
●メリット
遺言書の保管が確実に行われ、遺言執行時に信頼性の高いプロが対応します。資産運用の相談も併せて行える点が魅力です。
●デメリット
遺言執行費用が高額になる場合があり、相続財産の規模によっては負担が大きくなります。
まとめ
「終活」という言葉の中には、身辺整理や財産管理、葬儀やお墓に関すること、遺言状の作成や相続手続きなど、さまざまな事柄が含まれます。終活を始めるにあたって自分だけで進めるのに不安がある方は、ぜひこの記事でご紹介したケースごとの相談先を利用してみてくださいね。