終活のはじめ方。いつから、どうはじめればいい?
お葬式コラム
終活の写真整理はどうする?写真整理の重要性と進め方を解説!
終活とは、人生の終わりを見据えて、事前に準備をしておくことを指します。その中で重要な一つが写真整理です。写真を整理することは自身の人生の振り返り作業にもなり、楽しかった出来事を鮮明に思い出したり、周りの人への感謝や愛を深めたりできます。この記事では、終活における写真整理の重要性と具体的な進め方について解説します。
終活の写真整理の重要性とは?
終活の写真整理は、単なる整理整頓以上の意味を持っています。以下の理由から、その重要性が高いと言えます。
遺影に使う写真を選べる
写真整理をする中で、自分の遺影として使いたい写真を選ぶことができます。実は遺影をどれにするかという問題は、残された家族を悩ませやすいもの。自分で選んでおけば、家族が慌てて写真を探す必要がなくなり、自分の希望通りの遺影を準備することができます。
人生を振り返るきっかけになる
写真を整理することで、これまでの人生を振り返る良い機会となります。自分では忘れていたことを思い出したり、おぼろげだった記憶が写真を見ることでより具体化されたり、やってみると案外楽しいものです。また、思い出や大切な人との瞬間を再確認できるので、周囲の人たちへの感謝の気持ちを深めることもできるでしょう。
残された家族の負担を軽減できる
写真整理が終わっていれば、家族が後で大量の写真を整理する負担が減ります。特に、故人を思い出しながら整理するのは精神的にも辛い作業です。自分の人生を振り返る意味も兼ねて、自身で済ませておくことをおすすめします。
頭の体操になり認知症の予防にもつながる
写真を見ながら記憶をたどることは、脳の活性化につながります。写真を見ながらその場面や出来事を思い出すことは、脳の記憶を刺激します。また、写真は感情を呼び起こす力を持っていて、楽しかった思い出や大切な人との時間を思い出すことで、ポジティブな感情が湧き上がり、脳に良い影響を与えるとされています。
さらに、その時の状況や出来事について話すことで、言語能力のトレーニングにもなります。これらの理由から写真整理の作業は認知症の予防にもなると言われているのです。
終活で写真整理をする際の注意点
写真整理を進める際には、いくつかの注意点があります。
捨てることが前提は要注意!できれば残す方法を考えよう
せっかくの大切な思い出を写した写真を、不要だからと捨てる前提で整理するのはちょっと待って。大切な写真はできる限り残す方向で考えましょう。枚数が多くて保管が大変という場合は、デジタルデータとして保存する方法なども検討してください。
自分1人で決めず、家族に相談しながら進める
一人で決めると、家族にとって大切な写真をうっかり捨ててしまうことがあります。後から取り戻せないとなると、家族に悲しい思いをさせてしまうかもしれません。独断で行わず、できれば家族と相談しながら進めることで、皆の意見を取り入れた整理ができます。
終活の写真整理の方法を解説!
写真整理の具体的な方法を以下に示します。
1、アルバムや写真の量を把握する
まずは手持ちのアルバムや写真の量を確認しましょう。家のいろいろな場所に保管していることもあると思いますが、一度全てを確認して量を把握することが大事です。どのくらいの量があるかを把握することで、整理の計画が立てやすくなります。
2、処分するものと残すものを分類する
写真を見ながら、残すものと処分するものに分類しましょう。一枚一枚写真を見ていると、その時のことを思い出したり考えたりするので、たいてい思ったよりも時間がかかります。でもこれは悪いことではありません。終活のプロセスとしてとても大事な時間と言えます。
そのため、一気にやろうとせずに、計画的に時間を取って着手することが大事です。また、一人でやらずに家族と相談しながら進めることも大切です。
3、まとめ方を考える
残す写真と処分する写真を分類したら、残す写真のまとめ方を考えましょう。以下のようなまとめ方があります。
新しいアルバムに入れ替える
古いアルバムから新しいアルバムに写真を移し替えます。
すべてデジタルデータにする
写真をスキャンしてデジタルデータ化し、パソコンやクラウドに保存します。枚数が多い場合は特に保管場所がいらないので便利です。デジタルデータにする方法については後の項目で解説します。
家族や親族に譲る
写真を家族や親族に譲り、それぞれの思い出として残してもらうのも良い方法です。
4、不要な写真を処分する
次に、不要な写真を処分しましょう。処分方法としては以下のような方法があります。
自分で処分する
自分で処分する場合は、家庭ゴミとして廃棄しましょう。この際に注意すべきは、個人情報に気をつけることです。写真はシュレッダーなどで細かく裁断して復元不可能な状態にした方が安心です。このほか、地域によって、写真が燃えるゴミとして扱われるか不燃ゴミとして扱われるかが異なるので、自治体のゴミ分別ルールを確認し、正しい方法で捨てましょう。
業者に依頼する
自分で処分するのが難しい・写真をゴミとして捨てるのは抵抗があるなどといった場合は、専門の業者に依頼して処分してもらうのも良い方法です。インターネットで写真整理・処分の業者を調べ、問い合わせて見ましょう。
お寺や神社でお焚き上げする
お焚き上げには、写真を単に捨てるのではなく、丁重に供養する意味があります。大切な思い出が詰まった写真を丁寧に扱い、感謝の気持ちを込めて処分することで、心の整理がつきやすくなるのではないでしょうか。
写真をデジタルデータ化する3つの方法
残しておきたい写真を、紙のままではなくデジタルデータにしたい人に向けて、そのやり方とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
スキャナーを使って自分で行う
スキャナーを持っている人は、自分で写真をスキャンしてパソコンに保存しましょう。機種によって操作方法は異なりますが、比較的簡単に行えることが多いです。
メリット
1. 自分のペースで進められる
自分の時間に合わせて好きな時に作業ができるので、忙しい人でも少しずつ進めることができます。
2. 費用が安い
一度スキャナーを購入すれば、その後のコストはほとんどかかりません。インクやメンテナンス費用も少額で済みます。
デメリット
1. 時間と労力がかかる
一枚一枚スキャンする必要があり、写真が多いと非常に時間がかかります。また、手動での操作が必要なため労力もかかります。
2. スキャナーの設定や操作が必要
初めてスキャナーを使う場合、設定や操作方法を学ぶ必要があります。特に解像度や色調整などの設定は、慣れるまでに時間がかかることがあります。
コンビニのコピー機で行う
コンビニのコピー機でも、紙の写真をデジタルデータにすることが可能です。
メリット
1. 簡単に利用できる
コンビニのコピー機は直感的に操作できるようになっているので、特別なスキルや知識がなくても簡単に利用できます。
2. 手軽にデジタル化できる
近所のコンビニで手軽にスキャンできるため、急ぎの時でもすぐに対応できます。
デメリット
1. 枚数が多いと費用がかさむ
一回のスキャンごとに料金がかかるため、写真の枚数が多いと費用が高くなります。
2. 画質が劣る場合がある
コンビニのコピー機の解像度はスキャナーに比べて低いことが多く、細部まで綺麗にスキャンできない場合があります。
写真の専門業者に依頼する
デジタルデータ化の作業を請け負ってくれる専門業者に依頼するのも良いでしょう。
メリット
1. 高品質なデジタルデータを得られる
専門業者は高性能なスキャナーや補正技術を持っているため、写真を高品質にデジタル化できます。
2. 大量の写真を短期間でデジタル化できる
業者の専門的な設備と技術を利用することで、大量の写真でも短期間でデジタル化できます。
デメリット
1. 費用が高い
専門的なサービスを利用するため、費用が高くなることが一般的です。写真の枚数や希望する解像度によっては、さらに費用がかかることもあります。
2. 写真を業者に預ける必要がある
大切な写真を業者に預けることになるため、紛失や取り扱いの不安があるかもしれません。信頼できる業者を選ぶことが重要です。
まとめ
終活の写真整理は、自分自身や家族にとって多くのメリットがあります。
遺影選びや思い出の振り返り、家族の負担軽減、そして認知症予防など、写真整理を進める価値は大きいと言えます。今回ご紹介したコツや注意点を押さえながら、効率的に写真整理を行ってくださいね。