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お葬式コラム
家族葬の通夜なし葬儀とは?メリット・デメリットや注意点を解説!
近年、家族葬が増加していますが、その中でも「通夜なし葬儀」が注目を集めています。忙しい現代社会において、通夜を行わない葬儀は新しい葬儀の形と言えるでしょう。通夜なしの葬儀には、遺族の精神的・体力的・経済的な負担を減らすなどのメリットがあります。しかし、日本において通夜は古くから大切にされている儀式であるため、デメリットや注意点があるのも事実。そこでこの記事では、家族葬で通夜を行わない葬儀のメリット・デメリットや注意点について詳しく解説します。
家族葬と一般葬はどう違う?
家族葬とは?
家族葬の概要
家族葬とは、家族や親しい友人だけが参加する、比較的小規模な葬儀の形式です。従来の大規模な葬儀とは異なり、故人を身近な人々だけで静かに送り出すことを目的としています。家族葬は、故人の遺志や遺族の希望に基づいて行われることが多く、形式や規模は柔軟に調整できます。
参加者: 家族と親しい友人のみ
規模: 小規模(数人から十数人程度)
雰囲気: 静かでアットホームな雰囲気
費用: 一般的には一般葬よりも低コスト
場所: 自宅や小規模な葬儀場・霊園など
形式: 宗教的な儀式や個別の演出も可能
家族葬の基本的な流れ
家族葬は、以下のような流れで執り行われます。
1、準備
・葬儀社との打ち合わせ
まずは葬儀社と詳細を話し合い、日程や場所・予算などを決めます。
・会場の決定
自宅・小規模な葬儀場・霊園など、家族葬に適した場所を選びます。
・必要な物品の準備
遺影や花・祭壇など、必要な物品を用意します。
2、通夜
通夜は通常、夕方から夜にかけて行われます。
・読経や祈り
仏教式葬儀・キリスト教式葬儀など、宗教的な儀式を行う場合は僧侶や司祭が読経や祈りを捧げます。
・焼香や献花
読経や祈りの後、参列者が焼香や献花をして故人との最期の別れを行います。
・遺族と参列者の交流
故人を偲びながら、遺族と親しい友人たちが故人との思い出を語り合います。
3、告別式
通常、告別式は通夜の翌日に行われます。
・読経や儀式
通夜と同様に、読経や祈りなどの宗教的な儀式が行われます。
・お別れの言葉
遺族や親しい友人が故人に対するお別れの言葉を述べます。
・焼香や献花
参列者が最後の焼香や献花を行います。
・出棺
故人の遺体を棺に納め、葬儀場から出棺します。
4、火葬
・火葬の儀式
火葬場に移動し、故人を見送る儀式の後、火葬が行われます。
・骨上げ
火葬後に遺骨を骨壷に納めます。家族や親しい友人が遺骨を拾い上げるのが一般的です。
5、納骨
・納骨の儀式
納骨堂や墓地に移動し、遺骨を納め、最後の祈りを捧げます。
・法要(オプション)
希望に応じて、四十九日法要などの追悼儀式を行うこともあります。
家族葬と一般葬との違いは?
家族葬と一般葬は、葬儀の形態や参加者の範囲・雰囲気などに違いがあります。家族葬は、家族や親しい友人たちと故人を静かに見送るための葬儀形式であり、一般葬は多くの人々が集まる公式な葬儀形式です。どちらの形式を選ぶかは、故人や遺族の希望に基づいて決定しましょう。
家族葬の通夜なし葬儀とは?
通夜なし葬儀とは?
近年は、「家族葬の通夜なし葬儀」という形式もあります。一般的には「一日葬」と呼ばれています。この形式の葬儀では、通夜を省略し、告別式と火葬を同日に行います。
葬儀の流れ
通夜なしの家族葬は、以下のような流れで執り行われます。
1、準備
・葬儀社との打ち合わせ
葬儀社と日程・場所・葬儀内容などを決定します。
・必要な物品の準備
遺影・花・祭壇など必要な物品を用意します。
2、告別式
告別式は、朝から昼にかけて開始されるのが一般的です。
・読経や祈り
僧侶や司祭による読経や祈りを行います。
・お別れの言葉
遺族や親しい友人が故人に対するお別れの言葉を述べます。
・焼香や献花
参列者が焼香や献花を行います。
・出棺
故人の遺体を棺に納め、葬儀場から出棺します。
3、火葬
・火葬の儀式
火葬場に移動した後、故人を見送り、火葬が行われます。
・骨上げ
遺骨を骨壷に納めます。
4、納骨(希望に応じて)
・納骨の準備
納骨堂や墓地に移動します。
・納骨の儀式
遺骨を納め、最後の祈りを捧げます。
家族葬の通夜なし葬儀のメリット・デメリットを解説!
通夜なしの家族葬は近年需要が高まっている葬儀形式です。メリットとデメリットを知っておきましょう。
通夜なしの家族葬メリット
体力・精神の負担を軽減できる
一般的に通夜は亡くなった当日に行われるので、遺族は精神的にも体力的にも疲れています。大切な人が亡くなった悲しみや喪失感の中で、通夜のための準備や段取りをするのはとても大変です。通夜をしない選択によって、その負担は軽減されます。形式にこだわらず故人と最期の時間をゆっくり過ごすこともできるでしょう。
参列者の日帰り参拝ができる
通常の葬儀形式で通夜と告別式が行われる場合、親族をはじめとする参列者は2日間予定を空ける必要があります。その点、通夜を省いた葬儀形式なら日帰りで参列できます。仕事などで忙しい人やお子さんがいる家庭の人・高齢の人は特に助かるのではないでしょうか。
親族などの都合を合わせやすい
参列すべき親族たちの予定を2日間合わせるのは大変なもの。通夜を省くことで葬儀が1日で終わるので、予定を合わせやすくなるでしょう。
葬儀費用を抑えられる
一般的な葬儀や通夜を含む家族葬は、経済的な負担が大きくなります。通夜を省くことで、通夜に関連する費用(会場費・食事代・宿泊費など)がかからなくなります。
通夜なしの家族葬のデメリット
故人との最期の時間が短くなる
通夜をしないことで故人と最期の時間をゆっくり過ごせるというメリットがある一方で、葬儀に参加する参列者にとっては故人と過ごす最期の時間がどうしても短くなってしまいます。
参加できない人が増える恐れが
通夜は多くの人が故人に最後のお別れをする機会でもあります。通夜を省くと、弔問したい人たちがその機会を失ってしまうケースもあるでしょう。
菩提寺や親族から反対される可能性がある
日本では通夜は古くから行われている葬儀の伝統儀式です。そのため、通夜を行わないことで、故人や遺族に対する尊重が欠けていると感じる人が出てくるかもしれません。菩提寺から反対されたり、親族内の不和を招いたりしてしまう恐れもあります。
通夜なし葬儀を行う際の注意点
費用が半分というわけではない
通夜を省くことで、会場費や飲食費・親族の宿泊費など一部の費用を削減することはできますが、とはいえ費用が半分になるわけではありません。告別式の費用や葬儀会場の費用・その他の諸費用などは依然としてかかります。費用に関することは、葬儀会社との打ち合わせ時にしっかり確認することが大事です。
親族や家族の許可が不可欠
通夜を行わないことについては、さまざまな意見があるでしょう。親族や家族と十分に話し合い、全員の同意を得ることが重要です。意見が分かれる場合は、納得できる形での合意を得るようにしましょう。
また、菩提寺(寺院)や宗教的指導者と事前に相談し、通夜を行わないことについての許可を得ることも大事です。
個別弔問も受け付けるようにする
通夜を行わないことで、弔問できなくなってしまう人が出てくる可能性があります。通夜を行わない場合は個別の弔問を受け付ける時間や方法を設けて、故人に最後のお別れをしたい人々への配慮を怠らないようにしましょう。
まとめ
近年増加している家族葬の通夜なし葬儀。遺族の体力的・精神的負担を減らせる・費用を抑えられるなど多くのメリットがある一方で、親族などから通夜をやらないことへの批判や反対が出てくる恐れも。デメリットや注意点も考慮した上で、しっかりと準備を進めることが大事です。故人を弔い、皆が最期の別れを納得した形で迎えられるよう、故人の意向や家族の状況に合った形で葬儀を行えるようにしたいものですね。